十五夜 ~月と兎のお話し~

 

秋といえば十五夜ですね。

この十五夜、毎年15日と思われがちですが、旧暦の8月15日に見えるほぼ満月のことを言うそうです。

昔は月の満ち欠けで1か月のサイクルを数えていた様で、15日は決まってほぼ満月というわけです。

現在の暦では、9月7日から10月8日の間に出るほぼ満月の事を十五夜と呼んでいます。

 

十五夜は「中秋の名月」とも呼ばれていますね。

これは旧暦では1月~3月が春

       4月~6月が夏

       7月~9月が秋

     10月~12月が冬になり、8月がちょうど秋の真ん中「中秋」にあたるからです。

風水を学ぶ前は「暦」をちゃんと知るという意識がなかったので、こうして知ることが出来て嬉しい限りです。

 

十五夜の夜のたとえで、和風の建物の広い縁側で満月に見立てた月見団子や魔よけのススキをお供えし、お酒を楽しむシーンがよくありますよね。

こうゆう風情に憧れますが、現代では誰でもできるわけではなく残念です。

満月は月の引力が強くなる日ですので、せめて満月のパワーを浴びた後は室内で、「お団子と日本茶」や「里芋と日本酒」を楽しみたいと思います(笑)。

 

ところで、月面に浮かぶ「餅をつくウサギ」にこんな仏教説話があります。

「むかしむかし、サルとキツネとウサギは山中で倒れている老人を見つけ助けようとします。

サルは木登りで木の実や果物を集め、キツネは自慢の素早さで川から魚を獲りました。

ウサギは頑張った甲斐なく何もとれなかったので、自分の肉を食べてもらおうと火の中に飛び込みました。

この倒れていた老人は帝釈天という神様で、このウサギの捨て身という行動に感心し、後世に伝えるためウサギを月へのぼらせました。」というお話です。

 

このお話しを知った瞬間「アンパンマン」を思い出しました。

ひょっとしたら、ヒントのひとつになっているのではと感じたのです。

「漫画の神様」手塚治虫氏をはじめ後世に名を残す作家さん達は、仏教の世界をヒントに作品を綴っていることが多い印象があります。

 

秋の夜長、月を愛でながら名作漫画を楽しむというのも良いかもしれませんね。

 

ちなみに、中国では「ウサギの餅つき」ではなく「ウサギが不老長寿の薬を粉にしている」だそうです。

さすがは漢方のお国です。


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